患者様の病状、薬歴、副作用などを考慮しながら医師の治療方針に基づき、より安全で適正かつ有効な治療が行われるよう努めています。
現在4名の薬剤師(内パート1名)と薬剤補助1名で頑張っています。
現在、病院は地域ごとに作成された「地域医療構想」に沿って高度急性期・急性期・回復期・慢性期ごとに病院の機能を分化・強化させ、相互の連携を進める中で、「地域完結型医療」への改革が求められています。当院は地域医療において主に回復期の役割を担っています。
急性期病院と在宅のいわば橋渡しの役割を担う中で、医師、看護師、セラピスト(リハビリ職)、栄養士、社会福祉士など多くの専門職と連携し、在宅復帰にむけた薬学的ケアに取り組んでいます。
薬の有効性、安全性を確保して適正な使用を推進するために、処方された薬に関する副作用や併用している薬剤との相互作用について、患者様の体質やアレルギー歴、これまでの服薬状況等をまとめた記録(薬歴)と照合したり、患者様との対話で疑問点があれば処方医に照会したうえで調剤します。
適切で安全な注射ができるように注射の用法・用量・配合変化のチェックを薬剤科で行います。平成24年5月から無菌製剤業務を開始しました。
病棟の入院患者さんを対象に、ベッドサイドで薬の飲み方や効果を説明し、服薬状況や副作用をチェックします。また、患者さんのご質問やご要望にお応えしながら服薬指導を行います。
病棟担当の薬剤師が配薬カートへの薬剤セッティングや病棟における薬剤の管理を行います。また、服薬指導を中心とした臨床薬剤業務として入院患者様の薬物治療が効率よく安全に行われるよう、薬学的な観点から充実したサポートを行います。
医薬品を効果的に、かつ安全に使用するため、新薬についての情報、現在使用されている薬品の副作用、使用方法などについて情報を収集し、医師、看護師、事務などの医療スタッフに伝達しています。定期的に開催する薬事委員会において、病院で使用する全ての医薬品の医学的および薬学的評価を行い、その選択、購入、配布および使用などに関して医師とともに検討します。
TDM解析用ソフトを用いて血中の薬物濃度をシミュレーションすることで用法・用量を最適化し、医師に対して作成したTDM報告書をフィードバックすることにより処方評価・処方支援を行います。
入院中に行った薬学的ケアは退院後も継続していくことが重要となります。薬剤科では、退院後も有効かつ安全な薬物療法を入院中と同様に継続的に遂行するための医療連携ツールとして入院中の薬学的管理指導情報を薬剤管理サマリーとして文書化し、退院先の病院、施設などへ診療情報提供書とともに提供することに取り組んでいます。サマリーの記載事項としては処方内容の他に入院中の副作用歴、処方目的、薬効評価、服薬状況、調剤方法、服薬方法(自己管理など)などになります。薬剤管理サマリーを通して、入院中の薬剤情報を処方元にフイードバックすることで地域医療に貢献しています。
薬剤師が入居施設に定期的に訪問し、お薬の管理を支援します。薬剤師が定期的に訪問することで患者様の、いつもと違うなどという体調の変化に気づくことができ、副作用や急性疾患をいち早く発見することができます。その際には、必要に応じ医師に相談・報告します。
薬学部6年制における長期実務実習受け入れ病院として、病院薬剤師の業務と責任を理解し、「チーム医療」に参画できるようになるため、調剤、製薬、服薬指導などの薬剤師業務に関する基本的知識、技能、態度の習得の寄与に貢献します。
実習中は主にポリファーマシーに関する問題に取り組みました。患者さんの中には服用量が多いことに負担を感じている方や、薬の管理をきちんと行うことができない方がいらっしゃいます。この問題を解決するために患者さんの臨床検査値だけでなく、多職種との情報共有により薬の必要性の検討や、服用を習慣づけるために入院中から自己管理を積極的に行いました。その他、NST委員会や褥瘡委員会、VF検査への参加、TDM業務を実施させて頂き、自分の将来につなげることができたと思っています。2か月半という短い間でしたが、本当にありがとうございました。
(令和元年度実習生)
2009年2月 | 第34回 広島県病院学会口頭発表 |
---|---|
2009年11月 | 第16回 福山医学祭口頭発表 |
2011年7月 | 広島県病院薬剤師会誌論文掲載 優秀論文賞 |
2014年9月 | 第24回 日本医療薬学年会ポスター発表 |
2014年11月 | 第22回 日本慢性期医療学会口頭発表 |
2015年2月 | 第40回 広島県病院学会口頭発表 |
2015年2月 | 病院薬剤師業務推進実例集④(薬ゼミ)掲載 |
2015年11月 | 第54回 日本薬学会日本薬剤師会日本病院薬剤師会 中国四国支部学術大会ポスター発表 |
2015年11月 | 第25回 日本医療薬学年会ポスター発表 |
2016年9月 | 第26回 日本医療薬学年会ポスター発表 |
2016年10月 | 第24回 日本慢性期医療学会口頭発表 |
2016年11月 | 第23回 福山医学祭口頭発表 |
2017年7月 | 第20回 日本臨床脳神経外科学会口頭発表 |
2017年11月 | 病院薬剤師業務推進実例集⑤(薬ゼミ)掲載 |
2018年1月 | HosPha 2018年 No.1<vol.28> 掲載 「回復期リハビリテーション病棟における薬剤師業務」 |
2018年2月 | 多剤投薬の患者に対する病院薬剤師の対応事例集掲載 |
2018年10月 | 第26回 日本慢性期医療学会口頭発表 |
2018年11月 | 第57回 日本薬学会日本薬剤師会日本病院薬剤師会 中国四国支部学術大会口頭発表 |
2018年11月 | 第28回 日本医療薬学年会ポスター発表 |
2018年12月 | 回復期の病棟に求められる病院薬剤師の業務実例集掲載 |
2019年1月 | 第22回 中国薬学研究会口頭発表 |
2019年2月 | 広島県病院薬剤師会誌論文掲載 |
2019年11月 | 第29回 日本医療薬学年会ポスター発表 |
2019年12月 | 第27回 日本慢性期医療学会口頭発表 |
2021年10月 | 福山大学HP学長ブログ掲載 日本病院薬剤師会論文掲載 |
2021年12月 | 回復期の病棟に求められる病院薬剤師の業務実例集Ver2掲載 |
2022年5月 | 広島県病院薬剤師会誌論文掲載 |
2022年6月 | 日本病院薬剤師会誌掲載(回復期における病院薬剤師業務) |
2022年7月 | 第5回日本病院薬剤師会Future Pharmacist Forum発表 |
2022年11月 | 第61回 日本薬学会日本薬剤師会日本病院薬剤師会 中国四国支部学術大会口頭発表 |
2023年2月 | 第41回 回復期リハビリテーション病棟学会口頭発表 |